十字架――永遠に有効な一つの献げもの

 そのいけにえの膨大さをご覧なさい!再び言いますが、ソロモンが献げたこの膨大な供え物のことを考えると唖然とします。しかし次に、各世代を足し合わせてご覧なさい!次に、単純ではあるものの素晴らしいこの御言葉が来ます、「……諸々の時代の終わりにあたって、ただ一度キリストが現れて、ご自分を献げたことによって、罪を取り除いて下さいました」(ヘブル九・二十六)。「……イエス・キリストの体が一度限り永遠にささげられたことにより」(ヘブル十・十)。「……キリストは罪(複数)のために一つの永遠のいけにえを献げた後、神の右に座られました」(ヘブル十・十二)。一つの供え物、ただ一つだけなのです!これは何という御業でしょう!何世代にもわたって行われてきたこの膨大な供え物が決してなしえなかったことを、たった一つの行いによってなしたのです。「彼は一つの供え物によって、きよめられた者たちを永遠に全うされました」(ヘブル十・十四)。御言葉によると、それ以外の供え物はどれも、礼拝者たちを全うすることができませんでした。しかしキリストは、一つの供え物によって、永遠に全うされたのです。何といういけにえでしょう!何という十字架でしょう!二万二千頭の雄牛、数千の羊や小羊がささげられました。しかし、たった一つの供え物が一度限り永遠に成就したのです!この意義を本当に肝に銘じるためなら、これを何度繰り返しても構いませんし、思い巡らしても構いません。ただ一つの供え物、たった一つが、他の供え物をすべて飲み尽くしたのです!

 なぜ一つの供え物が、一度限り永遠に成就したのでしょう?この一つの供え物には他の供え物にはない特徴があったからにちがいありません。その特徴とは何でしょう?性質が完全であったという点において、神をまったく満足させたことに他なりません。動物のいけにえは儀式的には完全であり、予型としてはしみも傷もありませんでしたが、実際には身体的な面しか関係していませんでした。それらは選り抜きのいけにえであり、特別な品種や血統に属していました。それゆえ、混血による欠陥も特にありませんでした。しかし、それは外面的なものにすぎなかったのです。血流まで調べるなら、そこには旧創造が見つかったでしょう。この雄牛たちも他の雄牛と同じように獰猛だったでしょう!獰猛さが血液中に宿っていたでしょう。なぜなら、獰猛さは性質であり、旧創造だったからです。儀式的な意味においてのみ、動物のいけにえは完全でした。しかし、キリストは――儀式的にではなく、実際に、内在的に完全でした――傷のないご自分を神に献げました――儀式的にではなく実際に献げられたのです。キリストの御血にはいかなる腐敗もありませんでした。神の奥義によると、キリストが地上の母親から受け継いだものと、ご自分の神聖な性質との間には、はっきりした境界がありました。汚れたものは切り離されていました。キリストの中には、アダムの堕落によるものは何もありませんでした。「この世の君が来ます。彼は私の内に何も持っていません」(ヨハネ十四・三十)。この一つの供え物の性質は本質的かつ内在的に完全でした。他のどのいけにえにもこのような特徴はありませんでした。神が求めておられたのはこれです――完全な存在、完全な人間、創造された完全な種族、人を創造するにあたって神が抱いておられた御思いを本質的性質により完全に満足させる者です。神はそのような者としてキリストを見いだされました。そして、キリストが神に献げられたので、もはや供え物は必要ありません。それは一度限り永遠のものだったのです。もはや成就されています。神は満足しておられるからです。十字架につけられた方がどなたなのかという観点から見た、十字架の偉大さ――これが私たちの信仰の偉大な基礎です。なぜなら、十字架が偉大なのは、キリストが偉大だからです。

 このような十字架の偉大さは、私たちの救い、希望、義認、義の基礎です。ですから、どこか別の所に完全さを探すのはきっぱりとやめようではありませんか。自分自身の内や他の人々の内に完全さを探していけません。神が満足しておられるものに目を留めようではありませんか――これこそ神が満足しておられる唯一の決定的な対象なのです。

 ですから、私たちは十字架を見なければなりません。神聖な用語を用いると、四つの寸法を持つ十字架を見なければなりません――その寸法とは広さ、長さ、高さ、深さです――このように十字架を見ない限り、私たちの救いは依然として何か本質的な性質に欠けていますし、私たちは救われた民かもしれませんが、神の意図された通りの民ではないのです。


オリーブ園クリスチャン古典ライブラリー 本館
オリーブ園クリスチャン古典ライブラリー 本館へ

コメント
トラックバック
トラックバックURL
コメントフォーム
管理者にだけ表示を許可する
プロフィール
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
全記事表示リンク
検索フォーム
個人のブログに関するリンク集
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

電子書籍
Glorious Secret
ジェシー・ペン-ルイス
「栄光の奥義」


The Cross of Christ
アンドリュー・マーレー
「キリストの十字架」


ランキングサイト
にほんブログ村 哲学・思想ブログ キリスト教へ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 聖書・聖句へ

人気ブログランキングへ ブログランキング

ブログのまどランキングへ ブログ王へ

ブログランキング【くつろぐ】

QRコード
QR
カウンター

Page Top
Powered by FC2 Blog | | Template Design by スタンダード・デザインラボ