敵の策略は多様であり、人のいかなる知恵による分析をも超えているが、ヨシュア記の中に与えられている、天上における信者の経験の予型的概要に再び向かうなら、信者を捕えるためにサタンが用いる主な方法の少なくとも三つが見い出される――成功の罠、迷いの罠、満足の罠である。この記録に向かって、ここに挙げたこれらの方法を追うことにしよう。

一.成功の罠

 これに関する絵図はアイにおけるイスラエル人の敗北の中に見い出される(ヨシ七、八章)。この罠がどのように用意されたのかを見い出すために、われわれはエリコ征服という前の出来事に戻る必要がある。その計略の秘訣は、イスラエル人と同盟を組むことによって彼らを打ち負かそうとするサタンの狡猾さにある。すなわち、神の計画を採用することによって神の御旨を挫折させようとする彼の試みにある。

 カナン人は、あらゆる点で、サタン自身の心にかなう民だった。サタンは彼らを徹底的に堕落させたので、彼らは自分たちの偶像を通して、奴隷のように彼とその悪鬼どもを礼拝した。それゆえ彼は疑いなく、神の選びの民の侵入によって彼らが住まいを追われるのを、極度に嫌がっていた。しかしそれを十分承知しつつ、神の御旨により、今やその地がその住人たちを吐き出す時がやって来た。サタンのいかなる力もそれを阻止できなかった。彼は自分の働きの基盤を移すという必死の決意に至った。言わば、自分自身で出向いて行って、侵略軍を助けることにしたのである。それによって彼らを何らかの違反の中に巻き込んで、そうして神の恵みから彼らを分離し、できることなら連勝の満潮を弱めるためである。それゆえサタンは、この不実な意図を抱きつつ、遥か後にユダの中に入ったようにアカンの中に入った。そしてサタンは、イスラエルの軍隊に属するアカンという姿で、その他の者たちと同じように恭しく厳粛にエリコの城壁の周囲を行進したのである。

 しかし、その都が奪い取られて殺戮が始まるやいなや――これを阻止する力はサタンにはなかった――サタンが狡猾にアカンを誘惑するのがわかる。「呪われた物」を取り、バビロンの衣と二百シケルの銀と金のくさびを隠すよう、サタンはアカンを誘惑した。それにより、全国民を団体的汚れと、その結果生じる裁きの中に巻き込むためであった。その裁きがアイで彼らの上に降りかかったのである。


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