良い良心の基盤

 今、命の法則の働きを説明するために、神によって用いられた三番目の人物であるノアに移ることにします。この人々の一人たりとも、他の者たちや残りの者たちから切り離したり分けたりできないことは、すでに見ました。彼らはみな重なっており、成長して他の人に至り、また、他の人から成長します。私たちは実際のところ一本の鎖、七つの輪からなる鎖の中にいることがわかります。この書を手に取る時、死の道のこの鎖の輪がはっきりと分かります。「彼らの目が開かれた」(創三・七)これがこの鎖の第一の輪です。第二の輪は「そして、カインは主の御前から去った」(創四・一六)です。第三の輪がただちに続きます、「主は人の悪が地にはびこり、すべてその心に思いはかることが、いつも悪い事ばかりであるのを見られた。(中略)そして神はノアに言われた、『すべての肉が滅びる時が来た。地は彼らによって暴虐で満たされたからだ。見よ、私は彼らを地と共に滅ぼす』」(創六・五、一三)。さて、この三章七節から何が起きたのかがよくわかります。彼らの目が開かれた、と述べられています。これは良心が生じたこと、そのとき邪悪な良心も生じたことを意味します。その時まで、良心は支配的器官ではありませんでした。しかし今、良心が生じました。そしてそれは邪悪な良心だったので、彼らはあのように行動して隠れました。アダムと共に邪悪な良心が登場しました。アダムと共に登場したこの誤りは治癒されなければならないことを、私たちは見なければなりません。邪悪な良心から解放されて、良い良心から神に応答しなければなりません。

 アダムの種族自身は良い良心によるこの応答をすることが全くできません。天然の人の中で良心がどのように働いたとしても、それは常に罪定めの下にあることを露呈します。なぜなら、天然の人の中では、良心の働きはたいていの場合、訴えるか弁解するかのいずれかだからです。この両方とも同じように罪定めの下にあることを示します。良心が邪悪であり、人は良い良心から神に応答できないことは、神に関する限り、人は死んでいること、神に対して死んでいることを意味します。良い良心から神に応答するには、天然の基盤とは全く別の基盤である生ける基盤、命の基盤の上にいる必要があります。だから一ペテロ三・二一では、イエス・キリストの復活による、神に対する良い良心の応答について述べているのです。さて、これにノアは私たちを導きます。ここで私たちは、良い良心から神に対して応答することと結びついている命の問題に直面します。なぜなら、命と良い良心、あるいは、神に対する良い良心と命とは同行するからです。同じように、邪悪な良心と死も同行します。

 黙想の一つ前に戻ってアベルを見てごらんなさい。アベルの場合、この問題は十字架の死の面と関係しています。アベルとその献げ物について黙想した時に見たように、アベルは次のように判断して結論を下しました。すなわち、アダムの不従順の後、神の満足のために天然のいかなるものも持って来ることはできず、命の唯一の道は死による、とアベルは判断したのです。被造物は死ななければなりません。魂は死へと注ぎ出されなければなりません。カインがしたように、その働き、成果、善を持って来るようなことをしてはなりません。ですから、アベルは十字架の死の面を表しています。十字架で魂は死へと注ぎ出されます。


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