では、この内住の命が神に対して豊かに実を結ぶには、何が必要なのか?

 この神の命は、その活力を増大させるのに、人からの何物も必要とすることはありえない。これは明らかである。それを生かすためにわれわれの努力は必要ない。キリストがわれわれの内におられる以上、われわれが実際に何を持っているのかを考えてみよ。「キリストが私の内に生きておられるのです」と使徒が宣言した時、それは単なる言葉のあやではなかった。そして、彼に言えたことは、同じようにわれわれにも言える。では、われわれは何を持っているのか?われわれはキリストを持っているのである。キリストの中に命の全き豊かさが実際に宿っており、無限の資源がわれわれの用のために蓄えられている。継続的成長、永続的新鮮さ、豊かに実を結ぶために必要なものは、すべて彼の中に見出される。力、純粋さ、豊かさはみな――あらゆる恵みがわれわれに向かって流れ、われわれを満たし、われわれを通して流れるようになるのに必要なものは何でも――われわれの内に真に住んでおられるキリストの内に蓄えられているのである。

 これがそうである以上、何が必要だというのか?キリストがわれわれの内に住む手助けをしようと努めなければならないのか?キリストがさらに生きるよう努めなければならないのか?御自身の力をわれわれの内に示すよう、彼を助けなければならないのか?言い換えると、成長して――実を産出するよう努めなければならないのか?決してそんなことはない。しかし、これこそ多くの人が犯している大きな間違いではではないだろうか?しかし、何かがなされなければならない。われわれの霊の命を深めるために何かが必要である。クリスチャンはみなキリストを持っている。それゆえ、霊的力と豊かに実を結ぶための資源をすべて所有している。しかし、すべてのクリスチャンが神に対して豊かに実を結んでいるわけではない。この理由は何か?

 その理由はこれである。すなわち、われわれはキリストがさらに生きるようにすることはできないし、命と純粋さと力の無限の豊かさをキリストに加えることもできないが、この命の現われを妨げているのかもしれないのである。

 最も深刻な妨げの一つは不信仰である。他のすべての妨げの根幹はこれである。しかし、キリストはこの妨げを克服する力を持っておられる、キリストはこの障害を打ち破ることができる、という意見もあるかもしれない。もちろん、キリストにはできること、キリストは人の不信仰という障壁を一掃することができることを、われわれは知っている。しかし、このような方法でキリストは働かれるのだろうか?これが人々に対するキリストの取り扱いの法則なのだろうか?

 イエスが郷里の村に入られた時のことである。そこには貧しくて欠乏している人々の群れがいた。彼には彼らを祝福する用意があった。きっと病人や障害者が群衆の中でその足下に連れて来られたことだろう。しかし、何と書かれているか?「そこでは、彼らの不信仰のせいで、彼は多くの力あるわざをすることはできなかった」(マタ一三・五八)。そこには御力の現われがまったく無かったわけではない。「彼は数人の病人の上に手を置いて癒された」。しかし、「彼はそこでは力あるわざを何もすることができなかった」(マコ六・五)。彼の力は全能だった。しかし、無限の力がこの世界で常にそうであるように、彼の力は条件付きだったのである。そしてこの制限は、道徳的・霊的力としての彼の力を低めるのではなく、かえってその栄光を現わしたのである。

 しかしこの出来事は、われわれ自身の霊的経験の多くの道の上に光を投げかける。われわれが経験してきた弱さや失敗は、われわれを御自身の住まいとされた方に力が無いから生じたのではなく、彼が常にわれわれに要求しておられる彼に対する信頼と確信に欠けているせいで生じたのである。

 われわれは自分たちの不信仰によって聖なる方を制限してきたのである。彼の勝利と解放の力、守りと救いの力を、われわれはある水準以下に制限してきたのである。

 したがって、われわれの霊の命を深めるために必要なのは、あらゆる妨げを取り除くことである。そして不信仰を取り除くことから始めるとき、われわれは他のすべての妨げの根元に斧を当てるのである。


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