愛は広い心に至る道である

 あなたに引用したい節がもう一つあります。

 「コリントの人々よ、あなたたちに向かって私たちの口は開かれており、私たちの心は広くなっています。あなたたちは私たちに心をせばめられているのではなく、あなたたち自身の気持ちによってせばめられているのです。(私は子供たちに対するように語りますが)どうか同じような仕方で私たちに応じて、あなたたちの方でも心を広くして下さい」(二コリント六・十一~十三)。

 コリントで証しが失われ、打ち倒された原因は何だったのでしょう?コリント人たちはあまりにも心が狭く、あまりにも狭量だったのです。「私はあなたたちを赤子のように扱わなければなりませんでした」とパウロは言いました――コリント人たちは赤子のように気むずかしいクリスチャンだったのではないでしょうか?彼らにとっては、つまらないものが大いに重要だったのです。パウロは言います、「心を広くして下さい、心を広くして下さい!あなたちの心を広くして下さい!もっと心の広い人々になって下さい――こうしたあらゆる卑しいものにとらわれないくらい、心を広くして下さい。寛大な精神、寛大な感情を身につけて下さい――もちろん、自尊心や自信過剰があってはいけません。もっと広い心――愛の心――を身につけて下さい!」

 愛の働きとは何でしょう?愛は「不義を喜ばす、真理と共に喜びます」。愛は「すべてを信じ」ます。愛は広い心の持ち主にそうさせるのではないでしょうか?愛は悪い知らせを決して鵜呑みにせず、そこには何かそれとは反対の良いものがあること――別の見方があること――を常に信じようとします。悪を行った人がそのために苦しみを受ける時、愛は喜びません――それは取るに足りないことです。この点でダビデの事例は私たちを大いに責めます。彼について考えてご覧なさい。何年もの間、サウロはダビデに何という人生を送らせたことでしょう!サウロはダビデを付け狙いました。ダビデは「自分はノミのようであり、ヤマウズラのようです」と言いました(サムエル上二十四・十四、二十六・二十)。サウロはダビデを荒野で岩から岩へ、洞穴から洞穴へと追いかけ、追跡しました。まさにダビデを捕まえて殺すためにです。サウロはダビデに昼も夜も平安を与えませんでした。サウロはダビデを殺すことを心に決め、不退転の決意でした。そして、ついにその日が来ました。その日、サウロは三千人の精鋭と共に―― 一人の人を捕まえるのに軍隊を動員したのです――いつものようにダビデを追いかけていましたが、夜、ある場所に来て、横になって眠りました。サウロは知りませんでしたが、ダビデがすぐそばにいて、まさにその場所に居合わせていました(それを知っていたなら、サウロは眠らなかっただろうと思います)。ダビデは自分の部下たちと共にやって来て、サウロを見ました。ダビデの部下たちは言いました、「今こそチャンスです――主は彼をあなたの手に渡されたのです!」(サムエル上二十四・四)。

 ご存じのように、何かのことで神の助けを得られたらと心に思い描く時、これこそまさに私たちが願っていることです。私たちはただ、「これこそ主の御旨です」と誰かに言って欲しいのです。そして、それが私たちの利益に役立つものである時、それが元々私たちの大好きなものである時、私たちは何とやる気満々になることでしょう!主の助けがあるように思われる時、それは大いに強力な誘惑ではないでしょうか?

 しかし、ここでダビデは答えました――別の時にも、彼の仲間が「今日、神があなたの敵をあなたに手に渡されたのです。今こそチャンスです!私に敵を討たせて下さい。一撃で仕留めてみせます!一撃であなたのためにこの苦難を終わらせます」(サムエル上二十六・八)と言った時も、ダビデは同じように答えました。「いいえ、いけません。油注がれた者に触れることを神はお許しになりません!」。ああ、これこそ寛大さであり、真の偉大さです。ダビデは自分が傷つくことになっても耐えました。この先さらに何年苦しむことになるのかわかりませんでしたが、ダビデはそれを受け入れました。ダビデは一撃ですべてを終わらせることもできましたが、「だめです、主が油注がれた者に触れるわけにはいきません。私は正しく、主が油注がれた者がまったく間違っているのかもしれません。しかし、彼に触れるのは私のすることではありません。彼のことは主にお任せします。彼に対して自分の手を上げるわけにはいきません。主が油注がれた者に触れることを、主はお許しになりません」。繰り返し言いますが、これこそ寛大さであり、霊的偉大さです!ですから、パウロはコリント人たちに懇願します、「どうか同じような仕方で私たちに応じて、あなたたちの方でも心を広くして下さい」。


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