十字架は積極的なものであって、消極的なものではない

 さて、ここで再び、御霊は次のことを示されます。すなわち、神の道と手段は常に積極的なものであって、消極的なものではないのです。私はこれを強調して述べたいと思います。これを心に刻みつけましょう。神の道は常に建設的なものであって、破壊的なものではありません。それには目的があり、それ自身が目的なのではありません。神の総括的で包括的な手段が十字架である以上、次のことを一度限り永遠に理解する必要があります。すなわち、十字架によって神はある目的――大きな目的――に向かって動いておられるのです。十字架は破壊で終わるようなものでは決してありませんし、消極的なもので終わるようなものでも決してありません。神はある偉大な事柄のために働いておられ、このような積極的な方法で十字架を用いておられるのです。

 私たちの十字架理解が不十分なのは、大部分、十字架を誤解しているせいであることがわかります。十字架に関する私たちの考えは、「十字架は破壊的であり、消極的であり、死である」というものです。私たちは十字架に反対します。この十字架の死――死、死、死――について常に聞かされることを、私たちは願いません。死をもたらすように十字架を宣べ伝えることすら可能です。しかし、それは間違った宣べ伝えです。それは神による十字架の解き明かしでは全くありません。繰り返し言いましょう。聖霊がここでとてもはっきりと示しておられるように、神の道と手段は常に積極的なものであって、消極的なものではありません。神の道と手段は常に、何かそれ以上のものを目的としているのであって、何かそれ以下のものを目的としているのではありません。それは終わりではなく、新たな豊かさなのです。

 これを本当に理解することができさえするなら、十字架は様変わりするでしょう。主がこの要求を私たちに突きつけられたら、私たちはどうするでしょう?私たちは反抗し、後退します――私たちはそれが好きではありません!どうしてでしょう?その理由は単純で、私たちが十字架の効力を見ていないからです。この十字架の適用により、神は前のものよりもさらにまさったものを私たちの生活の中に――私たちの交わり、私たちの群れ、彼の教会の中に――打ち立てようとしておられるのです。これが神の法則です。神は消極的な神ではありません。他の神々(gods)は消極的な神々(gods)ですが、私たちの神(God)は消極的な神(god)ではありません。神が働いておられるのは、物事を無に帰すためではありません。神の道、神の手段にはどれも、とても大きな目的があるのです。

 私たちは次のことを真に見なければなりません。すなわち、たとえどんなに十字架が消極的なものであったとしても――もちろん、十字架は何か消極的なものです――十字架は、霊的で天的で永遠に価値あるものを確保するための、神の最も積極的な手段なのです。十字架は、永遠に残るものを増し加えるための――無に帰すためではなく――神の最も積極的な手段なのです。十字架は第一に神の「否(No)」を意味するのは確かですが、彼の「否」を受け入れない限り、彼の「しかり(Yes)」――主の御腕――を持つことはできません。私たちが喜んで神の「否」に対面し、それを受け入れるなら、ただちに道が開かれて、たちまち彼の「しかり」に至ります。神の御名は「否」ではないことに注意して下さい!彼の御名は「しかり、アーメン」(コリント人への第二の手紙一章二十節)です――彼は「アーメンの神」(イザヤ書六十五章十六節)です――積極的な方であり、「まことにまことに」であり、目的を持った神なのです。

 ですから、神がやって来られるのは創造(回復)するためであり、建造と増し加わりのためです。この確かな土台に向かって前進することが、私たちには大いに必要です。私たちは主についてこれを信じる必要があります――最も惨めな時や、すべてを取り去られて身ぐるみをはがされたように思われる時も、すべてがなくなって行き、終わりが近づいているのがわかるように思われる時も、信じる必要があります。神は価値を滅するためではなく、価値を増し加えるために働いておられるのです。これを信じることができさえすれば!神は土地を耕し、地面を掘っておられるのであり、それは収穫のため、さらにまさった何かのためです――これが私たちの土台でなければなりません。神はなぜご自分がそのような方法でそれを行っているのかご存じです――私たちは知りません。しかし、一つのことは確かです。すなわち、神は状況を自分にとって安全なものとするために、十字架によって働いておられるのです。


オリーブ園クリスチャン古典ライブラリー 本館
オリーブ園クリスチャン古典ライブラリー 本館へ

コメント
トラックバック
トラックバックURL
コメントフォーム
管理者にだけ表示を許可する
プロフィール
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
全記事表示リンク
検索フォーム
個人のブログに関するリンク集
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

電子書籍
Glorious Secret
ジェシー・ペン-ルイス
「栄光の奥義」


The Cross of Christ
アンドリュー・マーレー
「キリストの十字架」


ランキングサイト
にほんブログ村 哲学・思想ブログ キリスト教へ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 聖書・聖句へ

人気ブログランキングへ ブログランキング

ブログのまどランキングへ ブログ王へ

ブログランキング【くつろぐ】

QRコード
QR
カウンター

Page Top
Powered by FC2 Blog | | Template Design by スタンダード・デザインラボ