2.クリスチャンの間の分裂

 すでに述べたように、福音的キリスト教は宗派、分派、分派的組織の一体系となってしまいました。こうしたものの多くには輝かしい始まりがあったことを、私たちは公平かつ公正に覚えておかなければなりません。宗派について言うと、その多くは誠実な心から始まり、ある特定の教理や数々の教理や表現形式のために、とても大きな代価を払って生まれたものでした。他の多くの機関、運動、宣教団、組織も同じです。真理からの逸脱のせいで、また、責任、義務、キリスト教に委ねられた目的を果たすことに失敗したせいで、このように特別な様々な働きが生じました。その情熱、英雄的精神、犠牲、奉仕には、並々ならぬ歴史があります。その物語で図書館を埋め尽くせるほどです。それを何一つ軽視するつもりはありません。そうすることが目的なのではありません。私たちが述べているのはこういうことです。すなわち、そうしたことの多くは、今では、それ自体が重要なものになってしまい、それ自身で終わってしまうこともしばしばある、ということです。多くの人はこれに束縛されています。ここでもまた、これがあらゆる不幸な要素、競争心、嫉妬、競争、疑い等が生じるきっかけとなっています。こうした多くの事柄の結果、組織的キリスト教はキリスト教の敵となり、神の御霊の真の働きに対する敵となっています。

3.働きの形式

 教会生活の中に生じる危険は、ごく最初の内に見分けることができます。この危険性は―― 一方において――クリスチャンの関心の一つの面や方向を優先するというものです。ですから当然、他方において、優先されなかった方には疑いや消極的姿勢が向けられることになります。例えば、最初教会の中には強力なユダヤ的圧力や傾向性があったため――少なくとも――ユダヤ人への福音の宣べ伝えが最優先されました。しかし、異邦人への宣べ伝えが大いに重視されるようになると、それに対する消極的姿勢や疑いが使徒たちの間ですら酷くなったのです。幸いなことに、当時は聖霊が重要な地位を占めておられ、聖霊はご自分の道を行くことができたので、この危険な局面を切り抜けて合一を保つことができました。しかし、このような傾向は常に存在し続け、霊の命が低下・減少するにつれて、この危険性は現実のものとなって確立されてきました。救われていない人に対する福音伝道も、それ自体が目的となってしまい、それだけで終わることもしばしばです。福音伝道以上の幻ビジョンが何もないことがしばしばあるのです。福音伝道の働きを最優先してそれに専念しないクリスチャンがいると、彼らはしばしば疑いや消極的な目で見られ、さらに悪い目に会うこともあります。福音伝道者には魂を救うこと以上の目的や関心がないこともしばしばあります。他方、信者の霊の命や聖徒たちを建て上げることに気を遣うと、それによっていとも容易に、福音伝道は日陰にやられて、「魂に対する情熱」も失われてしまいます。クリスチャン団体の特別な特定の働きには限りがありません。ですから、「教師たち」や「霊の命を深める」諸々の務めは福音伝道には消極的かもしれません。その結果、両方の道に大きな損失が残ってしまい、教会はもっと強くなることができ、そうなるべきだったのに、バランスの崩れた弱いものにされてしまうのです。こうした問題については示唆することしかできませんが、よくよく考えるなら、これがそうであること、そして、そうなのはどこかが間違っているためであることを、正直に認めないわけにはいかないでしょう。

 こうして、私たちは二番目の問いに取りかかることができます。そして、間違った物事という泥流から抜け出して、神の真実で完全な御思いという清らかな水の中に移ることができます。


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