イエス・キリストの解放

 ルカはこの書を、前に記した、イエスが行い始め、また教え始められたことの記録から始めます。これは、ルカの今の主題と目的がその続きであることを意味します。しかし、何という変化でしょう!以前の諸々の活動は時間的にも空間的にも制限されており、せいぜいシリヤの地の数マイル四方しか網羅していませんでした。遠くで力が現れたわずか数例を除けば、偏在性はほとんど限られていました。活動や教えは、一つの国と言葉の民に、ほぼ完全に限られていました。次に、外からの促し、説得、励ましにより、彼はご自分の願いが成就されるようにされました。彼は、霊的に生かされていない人の鈍い心にご自分の霊的な富を与え、確信させるのに必要な説明や理由をお与えになりました。それから、終局がいかなる形を取るのかについてとてもゆっくりと解き明かし、目をさまさせることが必要でした。それは、内輪の者たちにさえあった個人的野心を抑えるためでした。彼が前進しようとするたびに、高慢、野心、疑い、悪意、自己主張、自信、自己実現、自己防衛が、まるで有刺鉄線のように彼にからみつき、彼を傷つけました。「万物の相続者」として世界の主権は自分のものであることを彼は最初からずっとご存じでしたが、彼には枕するところもありませんでした。「弱さを通して十字架につけられる」ことが彼の分でした。

 何という変化でしょう!今や、彼はすべての鎖を払い落とされました。時間と空間は、もはや彼の上に何の力も持ちません。地理、物質的事柄、サタン、悪鬼ども、人々、国家、数々の王座は、すべて完全に彼によって取り払われました。今、内なる力により、あらゆる威嚇や危険にもかかわらず、男たちや女たちは御名の栄光を求める情熱を帯びて四方に出て行きます。今、「肉にしたがって」知った歴史的人物としてではなく、圧倒的な内なる啓示により、御霊にしたがって彼を知ります。かつては恐ろしくて受け入れられなかったつまずきの十字架が、今ではすっかり彼らの栄光です。今、非難を耐えることにより高慢が除かれ、無私無欲の犠牲が野心に取って代わり、力づける強力な信仰――彼ら自身のものではありません――が疑いを消し去ります。彼らは御名のために自分のいのちを喜んでささげ、あらゆる損失を被ります。

 戦略的一撃により、彼は「天の下のあらゆる国民」を代表する群衆と共に開始されます。この火が不自然な人為的機関なしに広がる様子をご覧なさい。

 紀元三十三年、数人のガリラヤの漁師がエルサレムで言論の自由を求めていましたが、貧しい無学な輩として厳しい取り扱いを受けました。

 パウロが亡くなった年、この問題はどうなっていたでしょう?エルサレムに、カイザリヤに、アンテオケとシリヤ全土に、ガラテヤに、エペソ、サルデス、ラオデキヤと小アジヤ西岸全域に、ピリピ、テサロニケ、アテネ、コリント、ローマ、アレキサンドリヤに、ギリシャの島々や本土の主だった町々に、西ローマの植民地に、諸教会があったのです。


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