今晩、私は「幻」という主題について心を込めてあなたたちに話したい。少し前のこと、私はかなり働くことを余儀なくされた。それは、私が神の御力の下にあったとき私に臨んだ幻について述べた証しのためだった。私はまず次のことに同意したい。神が人に与える本物の経験の偽物を、悪魔は狡猾にも造り出せる。冷笑的な人々の足下に座している人々は、われわれの目の前に絶えず偽物を並べ立てている。彼らは偽物について説く。偽物を高く上げて、嘲り、さげすむ。自分たちの奇怪で空想的なおとぎ話で自分たちの会衆の会員を怖がらせようとする。そして時には、正直で誠実な人々を怖がらせて、神の深い事柄から遠ざけることにまんまと成功する。

 数年前、私が西に向かって旅していた時のこと、私は偽の五ドル紙幣をつかまされて悲しくなった。ある銀行家が偽物と本物の違いを私に示したとき初めて、私は自分が騙されたことに気が付いたのだった。ある人々が述べている論理を用いると次のようになるだろう。「友よ、五ドル紙幣には気をつけなさい。それから離れなさい。それを求めてはなりません。それを受け取ってはなりません。なぜなら、聞いてください。この世には偽物があるからです」。しかし、私の姿勢はこのようなものでは全くない。私は今晩ここに立って、親愛なるあなたたちが私に与えてくれる五ドル紙幣をすべて受け取る所存である。

 今日の問題は、この世の物質主義が霊的に価値あるものを教会から奪うことを、教会が許してきたことである。今日は物質主義の時代として知られている。現代的思考は物質主義的哲学の基礎の上に建てられている。教育はこの恐ろしい怪物の胃に飲み込まれて消化されてしまっている。その結果、聖霊の力に関連するものはすべて投げ捨てられてしまっている。そう遠くない昔のこと、私はある牧師から一通の手紙を受け取った。その牧師は自分の心を切々と私に注ぎだしたので、私の目にも涙があふれた。彼は真理を追い求めていたのだが、それにもかかわらず、真理だけが通って入れる扉を閉じてそれに鍵をかけていたのだった。彼は学びに打ち込み、真夜中に油で明かりを灯して、自分の心を満足させてくれるものを掴んで理解しようとした。そしてある日のこと、彼は私に話さなかったのでどうやってかは分からないが、「私はいかにしてバプテスマを受けたのか」という題名がついた私の説教の一つを手に入れた。彼はそれを読んだ。数年前にサンノゼの集会で私が跪いた時、どのようにして疑いの霧が私の心から晴れて、イエスが私の哀れな待ち望んでいる心にとって現実の方となったのかの物語を彼は読んだ。ダマスコへの途上にあったサウロのように、私がどのように御力に打たれたのかを彼は読んだ。どのようにして天が私の前に開かれて、神の炎の生ける舌が私の無価値な頭の上に下ったのかを彼は読んだ。それでこの哀れな人は私に書き送って、私が経験したことについて何か合理的な説明が私にできるかどうかを知ることを願った。私が彼に送った返事の手紙の一部を引用しよう。「兄弟、あなたは知ることを望んでいると私は信じます。あなたはそれを知ることができると、私はあなたに保証します。あなたが私に送った手紙の論調から、あなたは暗闇の中を手探りしていて、明かりをつけるためのスイッチを探しているように見受けられます。他の数千の誠実な心の持ち主と同じように、あなたは霊的真理を自分の知力で理解しようとしてきました。親愛なる友よ、それは不可能です。もしあなたが私の忠告を受け入れてくれるなら、神はあなたに門を開いてくださると思います。これらのことがあなたに臨むのは、学びによってではなく、隠れた祈りによってです。これらのことがあなたに臨むのは心を通してであって、頭脳を通してではありません。これらのことを見るのは御霊の目によります。あなたの肉体の目で、これまで書かれた全ての本を一万年かけて読んだとしても、これらのことを見ることはできません。もしあなたが臨在の秘密の場所に引きこもって、あなた自身の思いという怒れる群衆から逃れるなら、きっと神はあなたに御自身を啓示して下さるでしょう。すべてを忘れるよう努めて下さい。そして幼子のようになって下さい。そうするなら、御手があなたの上に置かれ、あなたは天の王国の中に入ると、私は信じています」。三か月後、この人から別の手紙を受け取った時、私はどれほど喜んだことか。私は彼と会ったことは一度もないが、それでも私は彼を友人と見なしている。彼は自分の心と頭脳との間のあの戦いについて私に話してくれた。自分の信仰と自分の理性との間に生じた戦争について説明してくれた。その後、ある輝かしい朝のこと、砕かれた悔いた心を蔑まれない御方が彼のところに来て下さったのである。義の太陽が昇って、疑いの雲はすべて晴れたのである。


オリーブ園クリスチャン古典ライブラリー 本館
オリーブ園クリスチャン古典ライブラリー 本館へ

コメント
トラックバック
トラックバックURL
コメントフォーム
管理者にだけ表示を許可する
プロフィール
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
全記事表示リンク
検索フォーム
個人のブログに関するリンク集
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

電子書籍
Glorious Secret
ジェシー・ペン-ルイス
「栄光の奥義」


The Cross of Christ
アンドリュー・マーレー
「キリストの十字架」


ランキングサイト
にほんブログ村 哲学・思想ブログ キリスト教へ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 聖書・聖句へ

人気ブログランキングへ ブログランキング

ブログのまどランキングへ ブログ王へ

ブログランキング【くつろぐ】

QRコード
QR
カウンター

Page Top
Powered by FC2 Blog | | Template Design by スタンダード・デザインラボ