この主題を追うにあたって。まず第一に一つの途方もなく重要な事実を学ぼうではないか。すべての人の人生に対して神はある目的を持っておられる。土くれでできた器は、主人たる陶器師の手が触れることにより一瞬で形造られるのではない。土くれが経るべき多くの過程があり、そうして初めて主人の用に適うものになれる。偉大な音楽家である主は、傷ついた人生の琴線を奏でて美しい音楽、時の回廊に鳴り響くクリスチャン的性格という音楽を弾くことができる。この御方は世に一つの壮大な弦を与え、他の弦を死に渡して静まらせるようなことはなさらない。長い人生の間ずっと、この御方は天の交響曲や旋律を奏でて下さる。あなたはこの御方のものであり、この御方はあなたのものである。この事実に安息して欲しい。心地よく安息して欲しい。サタンが神の子たちと共に天の宮廷に歩いてやって来た日のことをあなたは覚えているだろうか?エホバとサタンとの間で交わされた会話の中で、主は「あなたは私の僕であるヨブのことを考慮したか?」と仰せられた。ここで「私の」という所有格が使われているのが私は好きである。「私の」僕ヨブ、「私の」小さな子供たち、「私の」弟子ペテロ。然り、私の友よ、あなたは主のものであり、主はあなたのものである。あなたの頭の髪の毛もすべて数えられている。主が御存じでない限り、一羽の雀も地に落ちることはない。これが真実である以上、主がそれについて良く御存じでない限り、一粒の涙も頬を流れ落ちることはない、ということもまた真実である。

 夜明けと共に起き、信仰により神の御手を握って、「この日、おお主よ、信仰によってあなたと共に歩みます」と言うのは、何と素晴らしいことだろう。「山頂でも谷底でも、晴れでも曇りでも、あなたは私と共におられます。早朝の薄暗い夜明けでも、真昼の日の光の中でも、信仰は私の心に囁きます。『私の主であるあなたは近くにおられます。夕暮れが速やかに近づき、私の人生の緑の野に影が伸びてきたとしても、おお主よ、あなたは依然として私と共に居て下さいます』と」。

 神は御自分の御子をゲッセマネに送られたが、御子にあって、御子を通して、御自身の完全なかたちを現わされた。この神は人生の試練のとき、決して、決して、決して、あなたを失望させない。だから私の友よ、神はあなたの人生にある目的を持っておられることを学んでほしい。時としてわれわれは彫刻家の打撃の下でたじろいでしまう。時としてわれわれは、われわれ自身の魂の画布の上に塗られる暗い絵の具から本能的に尻込みしてしまう。しかし、彫刻家には完成した傑作が見えているのであり、芸術家は魂の目で自分の才能の産物を見ているのである。われわれに対する神の働きも同じである。だからわれわれ一人一人の人生において神の完全な御旨がなされますように。だから泣いているときでも微笑め。真夜中でも叫べ。たとえ食器棚が空っぽでも、エリヤにカラスを送られた神はあなたを忘れておられない。十字架が重くてあなたの背がたわんでいても、思い出せ。かつて御自分の十字架を運ぶ助けを人に求めた御方は、今、苦しんでいる人が自分の十字架を担うのを助けて下さるのである。ある人はこう述べた。

 「神と人が共に調和して聖なる性格という編み物を編む時、全てのことが共に働いて益となる。神聖な編み手であり設計者である御方は長い縦糸を与えるだけでなく、さらに輝かしい横糸をも与えて下さる。他方、人は仕事に専念し、自分の意志を明け渡して神の命令に従って織り上げる。憐みと恵み、悲しみと喜び、暗闇と光という糸が暗い背景を生み出すが、その上に、シャロンの薔薇、十字架のキリストと谷間の百合、復活した贖い主が、御力の栄光と聖潔の美の限りを尽くして現れるのである」。

 神はわれわれを見捨てておられず、イスラエルを見張る目はまどろむことも眠ることもない。これはわれわれの魂を信仰で満たしてしかるべきである。このおかげでパウロはピリピの牢獄で歌い、シラスは真夜中に主を賛美した。このおかげであなたの心はやり抜く力を与えられ、悪しき日に際して立ち、すべてを成し遂げて立つ助けを受けるのである。


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