その幻

 この真理を強調する理由は、何世紀ものあいだ、人々は彼らの肉的性質の領域の中で神を見いだそうとしてきたからである。彼らは知恵を遣わして神を探させたが、知恵は空手で戻って来た。次に知識が出撃したが、戻って来たときにはつまらない考えや空虚な言葉しかなかった。彼らは神が創造された宇宙の中に神を探したが、その結果、汎神論が生じた。彼らは神がなさったことを見たが、神を見いだすことはできなかった。彼らは神の御手が造ったものを見たが、自分たちを造った御手の幻を決して受け入れなかった。彼らは神の臨在の証拠を見たが、その証拠が示す臨在を決して見いださなかった。

 神の目はとても清いため、悪を見つめることができず、不法を見ることができない!そうである以上、汚れと色欲と肉的衝動のこの世界――この世界の中で人間は生きかつ動き、存在している――の中にどうして神を見いだすことができよう?神は御自身の聖さの言語を絶する輝きの中に住んでおられ、堕落した人と神の永遠の義との間には、罪過と堕落のせいで大きな隔たりがかたく存在していたのである。

 神は、御自身の性質上、罪のただ中に住むことができなかった。そして人は、その罪深い性質上、神の臨在の中に入ることができなかった。この隔たりを橋渡しするために、われわれの救い主はやって来られた。彼は神と人の両方である!カルバリ山で贖いの完全な代価が支払われる前、彼だけが人類と神に触れることのできる唯一の者だった。カルバリ以前に、神はアビスを渡るよう人を召すこともできた。しかし、カルバリ以前、神を知る特権――今日人が神を知っているように神を知る特権――を授かった人は誰もいなかったのである!

ただ御霊の中でのみ

 贖いの栄光の真理が日の出のようにわれわれの魂の上に燦然と輝く時、そのときわれわれは知る。われわれは自分たちがかつて魂の諸々の部分によって生きていたこれらの肉的で罪深い領域を立ち去ることができるのである――前方に向かって、上に向かって御霊の領域へと至ることができるのである――愛する御子にあって受け入れてもらえる領域に至ることができるのであり、神と対面することができるのである――しかし、これは肉の領域の中ではなく、ただ霊の領域の中だけである!

 われわれは神の接触を感じることができる。御声を聞くことができる。そして、知的にではなく霊的に理解する能力に相応しい者となることができる。神は啓示された御旨の栄光をわれわれに明らかにし、永遠の御旨の諸々の奥義をわれわれに知らせて下さる。これは人々がイエスの足下で文字通りその中に座した領域である!これこそ主がサマリヤの道ばたの井戸で女に向かって「神は霊ですから、神を礼拝する者は霊と真理の中で礼拝しなければなりません」と言われた時、主が語られた場所である!肉の中ではない。儀式の中ではない。理性の領域の中ですらない。知性の王国の中でもない。人の業績や、美しく化粧張りされてはいるが皮相的ないわゆる「文明」とやらの境界内でもない。まったくそのような所ではないのである!

 もし神に会いたいなら、われわれはそれから逃れなければならない。それは「十字架に付けられるべき」古い人である。この古い性質を燕尾服や祭服で飾り立てて主の御前にもたらすことはできない。われわれに関することはすべて新しくされなければならない!再生によって主に従わなければならない。その時はじめて、われわれは霊の栄光の壮大な山々に昇って、永遠の神の臨在の中に入ることができるのである。


オリーブ園クリスチャン古典ライブラリー 本館
オリーブ園クリスチャン古典ライブラリー 本館へ

コメント
トラックバック
トラックバックURL
コメントフォーム
管理者にだけ表示を許可する
プロフィール
カレンダー
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
全記事表示リンク
検索フォーム
個人のブログに関するリンク集
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

電子書籍
Glorious Secret
ジェシー・ペン-ルイス
「栄光の奥義」


The Cross of Christ
アンドリュー・マーレー
「キリストの十字架」


ランキングサイト
にほんブログ村 哲学・思想ブログ キリスト教へ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 聖書・聖句へ

人気ブログランキングへ ブログランキング

ブログのまどランキングへ ブログ王へ

ブログランキング【くつろぐ】

QRコード
QR
カウンター

Page Top
Powered by FC2 Blog | | Template Design by スタンダード・デザインラボ