内側で食すること

 「救う」のは伝道者ではないし、説教者でもない。神は御自分の真理の宣言のために、油注がれた人を用いるかもしれないが、主ご自身の御手以外のいかなる手も、永遠の契約の血を人の心に適用することはできない。教会の長老たちは主イエスの御名によって油を注いで、手を置くことはできるかもしれない。奉仕者たちは裂かれたパンを与えて、交わりの杯を他の人々に飲ませることはできるかもしれない。しかしこれは、その受け手が主イエスの裂かれたからだと流された血を受けることを必ずしも意味しない。陪餐者は、主の晩餐の「パンを食べ」「杯から飲む」だけでなく、御霊の中で主の犠牲に実際にあずからなければならない。それは、この最も聖なる貴い秘蹟の真の目的を果たすためである。

 癒しには何の処方箋もない。人が恵みにおいて成長する処方箋や決まりは何もない。われわれが最終的に自己の終焉に達する時、自分の肉的性質を罪に定めて――自分に霊的悲しみと肉体的苦痛をもたらしたアダムの命を卑しみ蔑んで――自分を全く明け渡す時、自分の行いだけでなく自分自身をもわれわれの栄光の主の頭首権に明け渡す時、そのとき、超自然的命が始まる。われわれが主と同じ性質――同じ本質――の者になるのは、模倣することによるのではなく、あずかることによる。「なぜなら、彼がそうであるように、私たちもこの世でそうであるからです」(一ヨハネ四・十七)。

 この造り変えは人全体に及ぶので、体の苦しみは心の痛みや苦悶と共に追い出される。なぜなら、御子が自由にする者は、全く自由だからである!ヨハネ八・三十六。主の造り変える栄光をわれわれは反映する。なぜなら、われわれ自身、栄光から栄光へと変えられて行き、ついには主の幸いな御姿に似た者となって目覚めることになるからである!

 われわれの主は、「行きなさい。もう罪を犯してはなりません。もっと悪いことがあなたに降りかかるといけないから」と仰せられなかっただろうか?何度も繰り返し、主は外側の病を内なる人の状態と結びつけられた。主は「あなたの病はどんな具合ですか?」「どれくらい痛みますか」と言われたのではなく、「あなたは信じますか?内側に生ける信仰はありますか?」と言われたのである。主は外側の状態を気遣わずに、常に「高慢な肉」の背後にあるものを察知して、内側の状態を見通されたのである。様々な処方箋に則って癒しをもたらそうと悪戦苦闘することよりも、その器を造り主の御手の中に戻すことの方が、はるかに喜ばしいことだし――効力の上でも無限に優っているのである。

 人は常に小さなことを強調しすぎて、小さなもののために大きなものを無視しがちである。食事や睡眠の場所に関して、他の地的事柄と同じように、神の導きを受けることは可能だが、そうしたことは神にとって究極的目的ではない。神はわれわれが御自分を知ることを願っておられる。神を正しく知ることは永遠の命だからである。神はわれわれを天の領域の中に導くことを願っておられる。われわれの非常に多くは、従順の地理的面を気遣っている。「主よ、私はこの町に行くべきでしょうか?」「ここに住むべきでしょうか、それともあそこに住むべきでしょうか?」というように。主はわれわれのために特定の場所を定めておられることに、全く間違いはないかもしれない。しかし、われわれが御霊の中に生きることの方が、遥かに重要なのである!イエスにとって最も大事なのは、自分がユダヤにいるのか、それともサマリアにいるのかではなく、自分が御父の御旨の中心にいるかどうかだったのである。


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