われわれの困難

 ここにわれわれの困難がある。信仰は心の中に神が与えて下さる恵みなのに、われわれはそれを心の状態にしてしまったのである。兄弟たちよ、われわれの態度と実行は何度も何度も間違っていたのである。神の偉大な恵みと真理という黄金の太陽の光がわれわれの心と思いに溢れて、幸いな聖霊の力によってわれわれが神の愛の備えを見る時、われわれの奮闘やもがきは終わり、われわれの生活は神の平安の衣で包まれる。この幸いな時に、われわれは理解する。われわれが信仰を受けることができるのは、神がそれを賜る時だけであることを。もはやわれわれは、信じようと愚かにも奮闘することはしない。人生というガリラヤ湖の上に、嵐の代わりに甘美な麗しい静けさが生じるのである。

 弟子たちは奮い立っていきりたち、荒れ狂う嵐を静めようとすることもできただろう。しかし、イエスが発した三つのささやかな言葉により、風は暴風からそよ風になり、海は母親の腕の中で泣き叫ぶ子供のようにしばしの間すすり泣いた後、鎮まって自然の胸の中で眠りに落ちた。イエスが三つのささやかな言葉を発すると、風と海は彼に従ったのである!弟子たちは信じることを決意して、無数の命令や叱責の言葉を発したが、嵐はそのような弟子たちを前にして笑っただろう。嵐は自分の方が弟子たちよりも強いことを知っていたからである。

 イエスが発した三つのささやかな言葉……彼の神聖な御手による一つの接触……すると稲妻が閃く時間のうちに、千年間に及ぶわれわれのあらゆる奮闘や精神的努力が成し遂げる以上のことが達成される。至極容易なものにすることを彼は望まれたのに、われわれはそれを難しいものにしてきた。哀れな困窮した魂が、信仰とおぼしきものを行使しようと懸命にもがいているのを見るとき、私の心はどれほど痛んだことか…それはそのような方法では成就しないことを、私は心の奥底で知っていたからである。さらに、得ることを切望してもがくような過程やその結果によっては信仰は働かないことを私は知っていたのである。

 そのような時、何かを述べることはとても困難だった。それは確立された体系や方法を投げ捨てることを意味したからである。長年のあいだ、不必要に信仰の行使と結びつけられてきた或る諸々の顕現を破棄することを、それは意味した。また、それは次のことを意味した。すなわち、誠実な努力の道の終点に達しても、受けることを祈り求めて何度も努力してきたものを受けないなら、われわれの魂や心構えに何か間違いがあったのであり、さもなければ勝利が勝ち取られていたであろうという結論に達せざるをえない、ということである。

 われわれのどこが間違っていたのか?どうして、不安の中でとまどい困惑して立っている人々がこんなにも大勢いるのか?この人々は遂には、おそらく、心という園の中に疑いが入り込んで、イエスへの信頼の扉を静かに閉ざしてしまうのである。

 自分はその答えを知っていると思う!何が間違っていたのか発見したことを、私は確信している。こんなにも多くの人がどこで道を見失ったのか、いま私にはわかる。なすべき唯一のことは、「分かれ道まで私たちを導いて戻して下さい」と御霊に求めることである。その分かれ道で、盲目さのゆえに、われわれは本道を外れたのである。そうするなら今一度、われわれは王の恵みの大路を歩むことができる。そして、聖書は真実であり、イエスは決してしくじらないことを、われわれは自分の心と経験で証明することができる。これを覚えよ!もし失望や失敗があったなら、それはわれわれの責任であり、この御方の失敗ではない。この御方は今日、御父の御座の前で我々を擁護して下さる方なのである。


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