キリスト教は一つの法的文書である。私たちの基本的な法律用語のほとんどは聖書に由来する。旧契約や新契約といった表題は、まさに法律用語である。贖いの計画のどの段階も――人の堕落から、イエス・キリストが人類を贖っていと高き大能者の右に座すまで――人が持つこの極めて優れた法的文書を完成する一連の法的手続きに他ならない。

 法的観点から読まない限り、贖いの計画は理解できない。この贖いの計画には、三つの当事者がいる。神と人とサタンである。神は御自身に対して、人に対して、悪魔に対して義しくなければならない。

 神が人を創造してこの地上に置かれたこと、神が人にある法的権利を授けられたことを私たちは理解している。授けられた法的権利は、生得権よりも容易に失われやすい。これらの権利を人は神の敵であるサタンに渡してしまった。これにより悪魔がこの計画の中に含まれるようになった。悪魔を対処する必要があるからである。贖いのこの全体的構想は、神が人類をアダムの罪から贖うことを追い求めて、それを公平な根拠に基づいて成就することだった。この根拠は、正義の要求と人が抱える必要を完全に満たして、法的根拠に基づいてサタンを打ち負かすものでなければならない。

 人の堕落は法的行為だった。すなわち、アダムは神が自分の手に委ねられた権威と主権を他者の手に渡す法的権利を持っていたのである。これによりサタンは人と被造物を支配する法的権利を得た。

 贖いの計画は神の多くの御業の中で最も独創的で最も素晴らしいものの一つである。神が何をせざるをえなかったのかに注意せよ。人は自分自身を悪魔に売り渡して、自分自身を奴隷にしてしまった。この奴隷状態は、人の支配の期間が始まらない限り続く。神はどうにかして堕落した人を罪から、サタンの支配から贖わなければならない。神はこれを、サタンや人に対して不義ではない方法でなさなけれなならない。神は、主権移譲という人の裏切り行為を認知して、それを破ってはならない。それは法的行為だったので、それを気儘に解消する権利は神にはない。神はサタンに対してあらゆる点で完全な義を示さなければならない。また、それと同時に、無力な人に手を差し伸べて、贖わなければならない。

 そうするには、サタンの支配下にはないが人である方が地上に来て、人に対する正義の要求を人として満たすことが必要である。これを成就するには受肉が必要である。この受肉した方はサタンの支配下にあってはならないし、死の支配下にあってもならない。この目的のために、神は聖霊をユダの一人の処女に送られた。そして、この処女は身ごもって一人の息子を生んだ。この息子の誕生は天然的懐胎によるのではなく、超自然的懐胎による。この子供は死やサタンの支配下にはない。最初の人であるアダムが罪を犯す前に持っていたのと同じタイプの体を持っていた。この受肉した御方が成就した御業のどの段階も、完全な法的根拠に基づいていた。

 この受肉した御方は、第一に、御旨を行う完全な人を求める神の御心の要求を満たされた。第二に、人として悪魔と対峙して、輝かしい公の戦いによって悪魔を征服することにより、堕落した人の要求を満たされた。「あらゆる点で誘惑されましたが、罪を犯しませんでした」。彼は十字架に進んで行き、神は彼に人類の咎を負わされた。彼はそれから、自分に負わされたこの重荷と共に、神の裁きの下で、地獄に下って行き、正義が要求する罰を忍ばれた。

 この罰を受けた後、彼は死者の中から復活された。彼はサタンを征服された。サタンの支配を滅ぼして、その権威と力を取り去られた。それから、勝利の戦勝記念碑と共に、いと高き大能者の右に昇って、勝利の記念を偉大な御父の足下に置かれた。

 この勝利という根拠に基づいて、罪人はイエス・キリストを個人的救い主として受け入れる法的権利を持っている。罪とサタンに勝利する法的権利を持っている。天のホームに対する法的権利を持っている。イエスの御名を祈りの中で用いる法的権利を持っている。御父の保護と顧みを受ける法的権利を持っている。神の家族の中で息子としての地位を持つ法的権利を持っている。聖霊の内在、御霊の顧みと保護、御霊の執り成しと教えに対する法的権利を持っている。主イエスの再臨の時に携挙される法的権利を持っている。不死の肉体に対する法的権利を持っている。新天新地における嗣業に対する法的権利を持っている。永遠に御父と共に住む法的権利を持っている。


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