第四に、福音は人の心の最も気高い願望に訴える。ウガンダのタッカー司教はハニントン司教に続いて殉教した貴人だが、この福音をもたらしてアフリカ人の心を変えた。野蛮な酋長のムワンガは、彼の忌まわしい情欲に応じない幼い少年たちを火あぶりにした。今日、その場所には世界で最も大きな教会の一つが立っており、五千人の回心者で混み合っている。また、その土地の全域で、数百の教会堂がクリスチャンで満たされている。あの暗黒の土地で、数万人のクリスチャンがわれわれの福音の歌を歌っているのである。

 タッカー司教はロンドンの芸術家で、彼が「荒廃」と名づけた一枚の絵を描いて有名になった。それは父無し子を引きずってロンドンの通りを行く、一人の哀れなロンドンの少女の絵だった。その顔は涙で腫れ、その光景全体は星も光もない夜よりも暗かった。しかし、この絵が協会に飾られて、彼の世界的名声が不動のものになった時、神は彼に語りかけて、「悲しみ苦しんでいる人たちを救うことの方が、それを画布の上に描くことよりも優っているのではないでしょうか」と尋ねられた。彼は神に立ち返り、最暗黒のロンドンに行って、この大都市のスラムに飛び込んだ。ハニントン司教の後任が募集された時、タッカーは「もしそこがロンドンよりも暗い所なら、私が行きます」と言った。

 第五に、この偉大な章が訴える訴えの中で最も強力な訴えは、われわれの前を進んで道を導いて下さる開拓者キリストの訴えである。あなたはスコットランドのある軍隊の物語を読んだことがあるだろう。連隊が動揺していた時のことである。その隊長はロバート・ブルースの心臓を収めた壺を取って、第一軍の遥か前方にそれを放った。敵軍の中にまで放ったのである。そして振り向いて叫んだ、「諸君、ブルースの心臓はあそこである。それは諸君の前に行った。彼を愛する者は続け」。その効果は目覚ましかった。全軍がこれに応じて敵に飛びかかり、ブルースの心臓を救って、戦いを勝利に導いたのである。

 それゆえ、イエスの心臓はわれわれの前を進んで、敵軍の中にある。あなたは彼を愛しているか?われわれはこの真実な心に従って行って勝利するか?あなたたちの数人の前で、イエスの心臓はスラムへと下って導いている。それはあなたたちの前で暗い異教国へと進んで行った。それはあなたたちの前でこの国の極めて激しい戦いの前線へと進んで行った。そこでわれわれは高き所にある霊的悪と戦っている。それがこの国の聖潔の指導者たちを獲得することができるとは私は信じない(注)。ああ、愛する人よ、この前線に駆け参じてこの戦いに勝利しないなら、われわれは永遠の後悔と恥を被るだろう。

編者注: セス・リースのこの文章はいささか曖昧である。彼はこう言っているように思われる。イエスの心臓はこの霊的戦いの極めて激しい前線に進むようクリスチャン兵士たちを召しているが、聖潔の指導者たちの中にはこの召しに応じようとする者が誰もいない――イエスの心臓は彼らを獲得できず、彼らをその所に導けなかったのである――もし本当なら、厳粛な訴えである。

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