彼の言葉は上品さに欠ける。ブルームハルトは明らかに心の情熱にしたがって書いており、言葉遣いや思想の上手なまとめ方をほとんど気にせず書き殴っている。神学的にも、問題視されうる点が多々ある。しかし、「自分の思想は理路整然としている」と、ブルームハルトは決して主張したことはない。事実、多くの中心的主張の間には明確な内的関連がないように思われる。それどころか、顕著な矛盾があるようにさえ思われる。特に、制度的教会、キリストの教会、クリスチャンやそうでない人、言葉による証し、行いによる証しに関する問題ではそうである。

 それにもかかわらず、この世の潮流の中で自分の立場に立つことの意味を知っている読者なら、でっちあげの真理や、人為的な思想を見いだすことはないだろう。ブルームハルトにとって、それは信仰によって何かを敢行する問題であり、神の王国を前進させる新しい道を実験する問題、それを見いだす問題だったのである。彼の関心事は、キリストの福音を国々や人々に真にもたらすこと、扉を閉ざす代わりに開けることだったのである。

 地上に向かうブルームハルトのメッセージに影響されて、リチャード・ウィルヘルムは中国人の生活水準を向上させることに努力を集中した。これには学校を設立することや、病院を発展させることが含まれていた。宣教協会との摩擦は避けられなかった。仲間たちとは異なり、クリスチャンではない人たちの間に「キリスト教宗教」を広めることに、ウィルヘルムはまったく関心がなかった。ブルームハルトのように、彼は他の諸宗教の気高さを偏見を持たずに見た。神の働きに対する恭しさをもって見ることさえしたのである。

 確かにこれは、イエスの真理を多くの宗教的真理の一つにしてしまって、混合主義に至る紛れもない処方箋であるように聞こえる。しかし、彼の手紙から明らかにわかるように、ブルームハルトは王国――神の現れ――の福音を、すべての宗教を成就する真理として強調しているのである。

 神の新創造が「表面下で、静かに、隠れた方法で」前進していることを、ブルームハルトは信じた。世界の歴史の嵐や圧迫のただ中でも、この秘められた前進のしるしが常にわかると、彼は信じた。ますます多様性を増しつつある世界にあって、この本のページに含まれている洞察は、私たちを助けて、今日目にする諸々のしるしを見ることができるようにしてくれるだろう――ただしそれには、すすんで自分たちの従来の観念を疑い、視野を広げることが必要である。

編者
二〇〇三年


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