3.死体がエリシャの体に触れて生き返ったこと

「さて、モアブの略奪隊は年が改まるごとに、国に侵入するのを常とした。時に、一人の人を葬ろうとする者たちがあったが、略奪隊を見たので、その人をエリシャの墓に投げ入れた。その人はエリシャの骨に触れるとすぐ生き返って立ち上がった」。

 キリストの復活の力を知ることは、その死に同形化されることによります。それは死におけるキリストとの一体化という基礎に基づきます。この箇所で、この人はエリシャの墓の中に落ちて、エリシャの死と一体化されました。型として、彼はパウロが「……それは私がキリストとその復活の力を知り、その苦難の交わりとを知って、その死に同形化され……」と述べている立場に至りました。しかし、キリストの死への同形化こそまさに、キリストの復活の力を知る道でした。キリストと死において一体化されることがまさに、復活の命という結果になったのです。

 主イエスの死は受動的なものではないことを、私たちは常に覚えておかなければなりません。主イエスの死は強力なエネルギーであり、強力な力です。主イエスの死には、死が立ち向かえない何かがあります――「……それは死を通して、死の力を持つ者を滅ぼすためでした」。これには一つの謎があります。どうやって死が死を殺すのでしょう。しかし、キリストの場合、そうだったのです。主イエスの死は他の人のいかなる死とも異なっています。それは異なる死であり、強力な死であり、力ある死です。

 この人はエリシャの骨に触れて、この死の立場の中に死に対する勝利、死を滅ぼす力があることを見いだしました。

 これは、死におけるキリストとの一体化に関する私たちの考えに対する、とても強力な追加の言葉となるべきです。なぜなら、「このような言葉が用いられる時、それは出て行ってすべてを失うことです。すべてが死、死、死です!」と、人々は考えてばかりいるからです。復活の命を新しくさらに知ることなしに、死における主イエスに触れることは決してできません。主イエスが御霊によって私たちをその死のさらに豊かな意義の中にもたらされる時、それは次のことを意味します。私たちはきっぱりとこれに決着をつけようではありませんか。すなわち、それ自体が復活の命の新たな度量を意味するのです。この二つは同行するのであって、それ以外にありえません。それは命に至る死です。益に至る損失です。この命と益は死や損失とは異なる種類のものです。死と損失は、遅かれ早かれ、いずれにせよなくなるものにすぎず、たとえ残ったとしても、その価値は極めて疑わしいものです。しかし、この命と益は永遠であって、その中に神のすべての富があります。だからパウロは、喜びをもって、キリストの死への同形化を賛美できたのです。彼はこれを、まるですべてを失ってしまうかのような嘆きの言葉で決して述べていません。キリストの死に同形化されることについて述べる時、彼の顔に影は無く、彼の声に呻きはありません。それは勝利の叫びです。彼の追い求めているものがここにあります。

 パウロはこの交換の価値をとてもよく知っています。この交換は、自分の命を主の命と交換することです。この交換について、彼はまさにこの手紙の中で述べています――「私にとって益であったものを、私はキリストのゆえに損失であると見なしました(中略)私の主であるキリスト・イエスを知る知識の卓越性のゆえに……」。この知識の性質は何でしょう?「それはキリストとその復活の力を知るためです」。これがこの知識の卓越した性質です。それはこの世で人に臨みうるあらゆるもの――人がそれをこの世で益と見なすであろうもの――に優ります。パウロはそれらのものをすべて集めて分類しました。彼は権力、人気、名声、地位、財産を知っていました。彼は言います、「キリスト・イエスを知る知識は、これらすべてのものに優る」と。それはどんな知識でしょう?「キリストとその復活の力」を知る特別な知識です。なぜでしょう?これが導く結果、この復活の命と力が持つあらゆる可能性のためです。その究極的結果のためです。それが彼を導きうる立場のためです。その立場は主御自身の御座に決して劣るものではありません。


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