苦難と奉仕

 それから第三に、彼らは苦難と奉仕という特徴を帯びていたことがわかります。これはまさに素晴らしい神聖な組み合わせです。それは何か天然的ではないものです。使徒はこれについて言うべきことがたくさんありました。この二つの手紙の中に出てくる「苦難」という言葉に下線を引いて、彼らの苦難や苦しみに関する使徒の言及に注目すれば、それがわかります。彼らは「大きな苦しみの中で御言葉を受け入れました」(一テサロニケ一・六)。使徒は彼らの諸々の苦難について語り、それらの苦難について描写します。使徒が言うには、テサロニケの人々はユダヤにいる兄弟たちと同じ路線に沿って、そして同じ理由のために苦難を受けていました。

 さて、ユダヤで、つまりユダヤ人の国で、クリスチャンたちがどのように苦しんでいたのかはご存じでしょう。キリストご自身ユダヤ人の手によって苦しみを受けました。ステパノはユダヤ人の手によって殉教しました。教会はユダヤ、エルサレムで最初の迫害を受け、ステパノの件で起きた迫害によって広く散らされました。パウロは言います、「今、あなたたちはそのように苦難を受けているのです」。明らかに、テサロニケには多くの迫害、多くの反対がありました。脅迫やあらゆる種類の困難がありました――おそらく、クリスチャンたちが商売したり職を得るのが非常に困難な状況だったでしょう。なぜなら、このキリスト教やこのクリスチャンたちを受け入れる余地のない人々が商売を握っていたからです。

 しかし、こうしたあらゆる厳しい苦難や、彼らの「多くの苦しみ」にもかかわらず、彼らは内省的になることがありませんでした。内省は苦難の時に陥りやすい危険です。もしあなたが不満、反対、迫害を忍んでいるなら、あるいは最高の仕事が他の人に与えられたりするなら、天然的なものがあなたの上に臨み、自分をとても憐れに思い、自分の問題を顧み始めて、まったく自分自身のことで一杯になってしまいます。しかし、テサロニケ人の場合、苦難は奉仕につながったのです。

 使徒が言うには、御言葉が彼らから出てマケドニヤとアカヤの全域だけでなく国中に広がりました(一・八)。彼らの苦難――それはどのような結果をもたらしたのでしょう?苦難によって彼らは外に向かい、「私たちと同じように必要を抱えている人、苦難の中にある人が至る所にいます。その人々のために自分たちに何が出来るのかを考えましょう」と言いました。これこそ福音に応答する方法ではないでしょうか?これは栄光の福音を物語るものです!福音はテサロニケの人々にとって大いに良い知らせでした。それゆえ、福音は彼らの上に影響を及ぼして彼らを解放したのです。どん底の苦しみの中にある彼らを自己憐憫から完全に解放したのです。これを心に留めましょう。

忍耐と希望

 さらに、使徒は彼らの「忍耐と希望」について語ります(一・三)。これがまさに意味するのは、彼らは簡単に諦めなかったということです。ご存じのように、これは何か値打ちのあることです。困難にある時、あらゆるものや人があなたに反対します。諦めるのはとても簡単です――諦めて、競争から脱落し、戦いに降参して、「どうにもなりません――何もかも諦めてしまった方がましです」と言うのはとても簡単です。しかし、テサロニケのクリスチャンたちは違いました。彼らには忍耐と希望がありました。彼らは簡単に諦めたりせず、「やり抜き」ました。彼らには希望があったのでやり抜けたことがわかります。

 「すべての信者の模範」だったのはこのような人々でした。模範的クリスチャンの構成要件をすべて彼らの中に見ることができます。そして、それらの要件は福音の真の特徴です。福音は困難の中にあるクリスチャンたちのためのものなのです!福音は救われていない人のためのものであるだけでなく、困難や苦難の中にあるクリスチャンたちのためのものでもあります。福音は依然として良い知らせなのです。福音の中にあるこの「良い知らせ」の要素を失うなら、もし福音が私たちに対する「良い知らせ」としての鋭さを失うなら、私たちは古びてしまうでしょう。「それなら何でも知っています」という境地に達してしまうでしょう。もしそのような感覚を失うなら、問題がやって来る時、私たちは降参してしまうでしょう。しかし、主イエスは私たちにとって依然として全世界・全宇宙で最大の御方です。私たちを救うこのような知識に到達するなら、その時、私たちは切り抜けることができます。


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