勝利の秘訣

 今取り上げているのは特別な徳を持つ人々や、特に良いタイプの人ではありません。ただの人、貧しくて脆い人です。そのような人の中からこのようなものを再現して、再び生み出せるのでしょうか?今、このようなものを望むことはできるのでしょうか?このような状況を今日ふたたび生み出す方法があると証明されるなら、それは良い知らせではないでしょうか?現状を鑑みると、これは大昔に生きていた人々の孤立した群れと関係しているだけでなく、今日も実現しうること――この福音、この良い知らせは私たちのためであること――が示されるなら、それは良いおとずれでしょう。

 では、どうすればいいのでしょう?この手紙の中に鍵となる句はあるのでしょうか?この一連の学びでは、各々の手紙をそれから取り出した特徴的な句にまとめようとしてきました。この手紙にそのような句はあるのでしょうか?すべてを解く鍵、キリストの偉大な勝利とその完全な意義の中に私たちをもたらす鍵はあるのでしょうか?扉を開いて、使徒のいた立場に私たちをもたらしてくれる鍵は見つかるのでしょうか――キリストと比べるなら、この世が与えうるものは何であれ、また自分の自由になりうるものは何であれ、安っぽくてつまらない無意味なものにすぎない、という立場に使徒は立っていました。私たちのために扉を開いて、このピリピ人たちが入った境地に私たちをもたらしてくれる鍵はあるのでしょうか?

 私はあると思います。一章二十一節の最初の句に見つかると思います。「なぜなら、私にとって生きることはキリストだからです」。これこそすべてをとりこにするキリストの良い知らせです。キリストが実際に人をとりこにされる時、ありとあらゆることが起きますし、何でも起きるおそれがあります。パウロやこの人々の場合もそうでした。キリストがまさに彼らをとりこにされたのです。彼らは生活の中でキリスト以外のものを思うことがありませんでした。彼らには自分の仕事、商売、専門職、この世での様々な歩みや職業があったかもしれませんが、彼らにはすべてを支配する一つの思い、関心、興味がありました――それはキリストです。彼らにとって、キリストが万事の上におられたのです。キリストに置き換わる言葉は何もありません。キリストがまさに彼らをとりこにされたのです。

 親愛なる友よ――簡単なことに聞こえるかもしれませんが――これですべて説明がつくことがわかります。これにより、パウロ、この教会、この信者たち、彼らの相互の愛の説明がつきます。これにより彼らの諸問題はすべて解決し、彼らの困難はすべて片付きました。ああ、これこそ私たちが必要としているものです!あなたや私がこのような人でありさえすれば!結局のところ、本当にキリストのとりこであれば!これをうまくあなたに伝えることはできません。しかし、この真理を見た時――それを見、それを読み、それについて考えた時――私は自分の内に何かしらの感動や説明のつかないものを感じました。結局のところ、私たちのあらゆる問題の十分の九は次の事実のせいなのです。すなわち、私たちには他の個人的関心があって、それが私たちに影響を及ぼし、支配し、制御しているのです――生活の中にキリスト以外の面があるのです。キリストが本当に私たちを魅了し、とりこにし、支配して、私たちの頭から離れないほどになることができれば!「わが魂の愛するイエスよ」と賛美歌作者が記した時、彼はこれを言わんとしていたのだと思います。さらに続けて彼は言います、「すべてにまさるものを私はあなたに見いだしました」。このような時、私たちは喜びに満たされます。「放棄」しなければならなくても悔いはありません。私たちは喜びに満ち、勝利に満ちます。敗北主義的精神はまったくありません。これは偉大な勝利の喜びです。これは生活を征服するキリストの勝利です。そうです、これまでそうでしたし、そうであったからには、これは再現されうるのです。

 しかし、これには知的了解以上のものが必要です。私たちはあまりにも容易に要点を見失ってしまいます。私たちは言葉や思想を崇めるかもしれませんし、その美しい描写の前にひれふすかもしれません。しかし、ああ、私たちには私たちをとりこにして私たちの自己――私たちの評判や、私たち自身とその誉れに関する一切のもの――を一掃するものが必要です。それは、私たちをとりこにするこの方だけを私たちが見るようになり、この方だけが誉れをお受けになって、私たちがその足下にひれふすようになるためです。これが福音、良い知らせです――キリストが真に人をとりこにされる時、この手紙にあるような出来事が起きます、本当に起きます。神の愛する御子が人生をとりこにして下さるよう、主に求めませんか?


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