前進のための地点が必要である。合理的な一歩を踏み出すには、われわれは定められた場所にいなければならない。動き回ることが前進することとは限らない。イスラエルの子らは国中「動き回って天幕を張った」が、ヨルダンの東にとどまっている限り、前進していなかった。大勢の人が風上に向かったり、風下に向かったり、後退したりして、ついには正気をまったく失ってしまうが、これはおそらく、彼らもみな分かっているように、氷山地帯やジブラルタル海峡にいるせいなのである。

 最も速く前進できる地点はシオンの山である。カルバリから上の部屋に至ることは多少の成長だが、列車がシオン山の駅を通過して「聖潔の頂」の傾斜を登り始めない限り、あまり前進したことにはならない。十分に成長してペンテコステに至ることがないのは、肉的な性質があるせいである。肉的な性質はこの成長原理を阻害し、窒息させ、抑圧する。これを除くのは聖霊と火のバプテスマである。その時、神ご自身がわれわれの生活を前進させる力となる。そして、われわれは清く健全な土地に植えられて、広がり、拡大し、栄えるのである。

 この拡大は全人格的なものでなければならない。片側しかない天幕は、天幕に住む者にとって恥である。偏ったクリスチャンは異常である。正しさや正義を犠牲にして愛を拡大することは、不自然な悩ましいことである。ある人々は救いの愛の面にこだわったため、福音は聖くない汚れたあらゆるものに反対するという永遠の真理を見失ってしまった。他方、少数の人は正義と平等にこだわったため、辛辣で口やかましくなってしまった。忍耐と柔和さの益を絶えず強調するあまり、自分の子供たちのしつけを無視する人々に、われわれは頻繁に出会う。時々、法と秩序を重んじるあまり、家庭警察や一家のボスのようになってしまう人もいる。この拡大は頭脳の拡大というよりは、むしろ心の拡大である。「心の拡大」は無害であるだけでなく、有益でもある。われわれに必要なのは新たな知性や新たな頭脳ではない。とは言うものの、心が広くなるなら、われわれは今持っているものを以前よりも上手に使えるようになる。いかなる天才や思想家でも、その能力がたとえどれほど大きかったとしても、その有用性は神の豊かな恵みによって大いに高まるのである。


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