「罪が満ち溢れたところには、恵みもますます満ち溢れた」(ローマ五・二十)。


 この御言葉が示す主要な真理を、ある自然法則がみごとに描写している。その自然法則は、贖いの栄光の一種の象徴である。少年の時、私はしばしば森を横切ったのだが、その時、私は生木に深い傷をつけて先に進んだ。数年後、その道に戻って来た時、その傷がみな治っているのを私は見いだした。古い繊維ではなく、もっと丈夫な物質を結び合わせることによって治ったのである。新しい繊維が織り交ざって絡み合い、ある種の複合体になっているのを私は見いだした。その複合体をほどくことはまったくできなかった。木の傷んだ部分は、その他の部分よりも、丈夫で頑丈なものになっていたのである。

 「折れた骨が治ると、元の骨よりも強くなる」と私は教わった。まるで、二度目の襲撃に対して自然が守りを固めているかのようである。この同じ真理は、真珠の形成にも見られる。一粒の小さな砂粒が真珠貝の敏感な所に作用する。この小さな被造物が本能的に行うのは、復讐することではない。なぜなら、復讐によって、傷は大きくなるからである。真珠貝は、浸潤性の透明な液体を分泌する。その結果、その傷から美しさと勝利が生じて、この小さな被造物の価値は、まさにそれを殺しかけたもののおかげで、百倍にも増し加わるのである。

 聖霊は、アダムとキリスト、罪と救い、堕落と贖いの対比を見事に総括された時、救いの計画に関して、このような考えを抱いておられたのである。なぜなら、地獄がこの世に仕掛けた恐るべき攻撃から、代々にわたる勝利となる偉業が生じることを、聖霊はわれわれに教えておられるからである。人を永遠に滅ぼそうとしたこの恐るべき破局から、神は旧創造よりも遥かに偉大で輝かしい新創造を生み出された。そして、罪の深海から、極めて高価な真珠を生み出された。この真珠とは教会のことであり、教会は代々にわたって御子のかたちを反射する天的な輝きをもって輝くのである。


オリーブ園クリスチャン古典ライブラリー 本館
オリーブ園クリスチャン古典ライブラリー 本館へ

コメント
トラックバック
トラックバックURL
コメントフォーム
管理者にだけ表示を許可する
プロフィール
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
全記事表示リンク
検索フォーム
個人のブログに関するリンク集
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

電子書籍
Glorious Secret
ジェシー・ペン-ルイス
「栄光の奥義」


The Cross of Christ
アンドリュー・マーレー
「キリストの十字架」


ランキングサイト
にほんブログ村 哲学・思想ブログ キリスト教へ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 聖書・聖句へ

人気ブログランキングへ ブログランキング

ブログのまどランキングへ ブログ王へ

ブログランキング【くつろぐ】

QRコード
QR
カウンター

Page Top
Powered by FC2 Blog | | Template Design by スタンダード・デザインラボ